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序章
ステレオタイプについて
・ステレオタイプと聞きいいイメージが湧かないのは、ある集団に対して批判的であったり侮辱的であればステレオタイプというレッテルを貼られる。
例えば「男は女より背が高い」これは一般論で「女は男より脂肪が多い」これはステレオタイプになる、なぜか?多くの男が女より背が高くいたいと望み、誰しも脂肪が多いのを望まないこと
・多くのステレオタイプは統計をもとに観察した一般論であり事実、しかし例外もある
・この本は例外があっても科学的な証拠をもとに観察し、説明する
1章
2章 男と女はなぜこんなに違うのか
・標準社会科学モデルでは、男は男らしく、女は女らしく育てられるから差が生まれるので男女の育て方を変えれば価値観の差は生まれないはずであるという考え
・しかし実験により男はより攻撃的、暴力的、競争的で女は社交的、慈しみ育む資質をもつことが証明された
つまり育て方が異なるから性差が出るのではなく、性差があるから育て方が異なる
適応度について
・性差がなぜ生まれるかは2つのことが原因と言われている、異形配偶と受精卵が母胎内で育つこと
受精卵が母胎内で育つこと・・・雌は雄に比べはるかに少ない子供しか作れないことを意味する
ここで2つがあいまって男と女で適応度(生涯繁殖成功度)のばらつきが発生する
このばらつきは繁殖ゲームで勝者と敗者の格差が男女で生まれる
・適応度格差が男女で異なると2つの問題が生じる
1つは、多くの適応度の最低ラインの男は、最低ラインの女に比べ一生子供を作れない
2つは、ごくわずかな適応度の最高ラインの男は、最高ラインの女に比べはるかに多くの子供を残せる
文化の扱いについて
実例が多いので要点だけまとめると、文化の違いはあるが人類の本質的な文化はただ1つといえる。
例として、「ある社会の人たちは牛肉を食べ豚を神聖な物として扱い、別の社会では豚肉が食べられ、牛が神聖な物として扱われる。」
具体的な文化の違いがあるが牛も豚もタンパク質であり、崇拝の対象であり、動物性タンパク質を摂取しない人類などいなかったことを考えると文化は1つといえる。
3章 進化がバービー人形をデザインした
・異性の好みはあくまで個人の趣向だと思っているかもしれないが、進化心理学では進化の影響を受けていると考えられる。
・男はなぜブロンドの美女が好きで、女はなぜセクシーなブロンド美女になりたがるのか?
一般的にメディアがブロンドの美女の映像を盛んに流しているからブロンド美女が良いとされてきたと考えられている
しかしこれを覆す2つの証拠がある。
1つは500年以上前のメディアがない時代の肖像画を見てほしい
2つはイランの女性たちは欧米メディアに接する機会がなく、イスラムの伝統に従い全身を覆うヒジャブをまとっているにもかかわらず、欧米の女性以上に体型を気にし、痩せたいと願っている。
・ではなぜ女性が「セクシーなブロンド美女」になりたがるのか?
答えは男が「セクシーなブロンド美女」と配偶関係を結びたいと願っているから
セクシーなブロンド美女の定義
・若さ
なぜ好むのか?繁殖能力が高いから
・長い髪
大半の若い女は髪を伸ばしたがり、男が長い髪を好むから
なぜ好むのか? 繁殖において相手の健康状態が良ければ健康な子供を繁殖できるので、髪は健康状態の指標として扱われてきた
・細いウエスト
男はウエスト・ヒップ比(ウエストサイズをヒップサイズで割ったもの)が低い女性を好み、0.7が理想的
女はウエスト・ヒップ比0.9の男を好む
なぜ好むのか? 健康的な女性はウエスト・ヒップ比が低いから
・豊満な胸
なぜ好むのか?大きくて重たい胸は年齢を重ねるとはっきりわかるほどに垂れ下がる、そのため垂れ下がっていない胸は若くて繁殖力があるとみなされてきた
・金髪
金髪の特色は年齢に伴い色が変わることで、若いときは明るい色でも、歳を重ねると茶色に変色していく。つまり金髪は若く繁殖力があるとみなされるから男に好かれる。
ここでブログの筆者の意見を入れさせていただくと、日本に住んでいると黒い髪が一般とされていることから若いときは黒髪、歳をとると白髪になるように対応させて考える必要があるのでは?と考えたけど、どうなんだろ?
・青い目
青い目は男女でチャームポイントになるが、なぜか?
人間は好きなものを見ると瞳孔が広がる、これにより青い目は黒目と比べ感情が読み取りやすいので繁殖能力の高い人に好まれているかどうかを判別できると考えられている